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ジャズのコピーについてのお話

更新日:2021年12月6日

みなさん、ジャズのコピーはしてますか?

この記事ではジャズのコピーがどういうふうに役に立つのか、どうやってコピーをしていけばいいのか、などを書いて行きたいと思います。


その前に、コピーとアナライズとトランスクリプションの違いについて少々。

コピーとは模倣することです。

アナライズとは分析をすること。

そして、トランスクリプションとは譜面に起こすことです。


それぞれ意味は違うのですが、この記事ではとりあえず全部ひっくるめてコピーと呼ぶことにします。


ではまずはコピーすることの必要性についてお話したいと思います。


ジャズは言語を学ぶのと同じ


英語の授業ってありますよね。

あれって英語を話すというのが目的であれば、めちゃくちゃ効率が悪いと思うんですよ。

(もちろん、学校での英語の授業というのは話せるようになるのが目的ではないのだが)

本当に英語を喋りたいのであれば、耳で聞いて口で発声して、っていう読み書き以外の部分をもっとやるべきなんですよね。


あと、文章と口語はやはり違います。口語だと多少曖昧でも状況をみて伝わることもあります。言ってることと真意が真逆だったりするときもあるでしょう。

それに、中高6年間、英語の授業を受けても全く喋れないのに、アメリカに2~3年行っただけで喋れるようになって帰ってきた人の話をよく聞きます。

耳で聞いてしゃべることって無茶苦茶大切なんですよね。

いくら文章を読んでもイントネーションなんかは絶対わかりませんしね。


音楽でも一緒なんですよ。

やっぱり耳で聞くのと譜面を見るのとでは全然違います。


ジャズはとにかく、耳でやる音楽と言われているのでことさらコピーすというのは必要になってきます。

ひたすらジャズを聴いてそれを覚えてそれを演奏する、っていう作業をするだけでアドリブ力というのはあがっていきます。


コピーすべきポイント


コピーするにしても、何をコピーするのかを明確に意識してやった方が効率はいいです。

コピーすべきポイントは

1.どういうフレーズ(音の並び)をどういうコードの時に使っているか。

2.アクセントやゴーストノート(ほとんど出さない音)管楽器だとタンギングやブレスの位置などのなどのアーテュキレーションをコピーする。

3.リズムの取り方(レイドバックなど)をコピーする。


とくに2と3は音源からしか得られない情報です。

トランスクリプションされた楽譜も今は色々と販売されてますが、そこにのってるのは1のフレーズのみです。

たとえそこにアクセントなどの記号があっても、どれぐらいの強さのアクセントなのか、までは書いていません。


さらにコピーを深掘りしていくと、「どういうフレーズを演奏したらバックはどういうふうに合わせてくれるのか」「どれくらいフレーズとフレーズの間を開ければいいのか。またどれくらいの長さのフレーズがこの場合最適な長さなのか」という全体のアドリブの構造のようなものも見えてきます。


例えば僕が大好きなミュージシャンの一人「スコットハミルトン」氏を毎日コピーしていたときは、彼のアクセントの位置やハーフタンギングの位置はもちろん、ビブラートの幅やグロートーンを入れる位置などもコピーし、彼のフレーズの「癖」や「間」の取り方なんかも知ることができました。


コピーはハードルが高い?


コピーしてもっと上手くなりたいけど、なに演奏してるのかさっぱりわからん。って人は多いと思います。

特にピアノやギターなんかの複数の音が同時に出せる楽器はハードルが高いです。

僕も苦手です笑


ハードルが高い。

ではどうすればいいか?

ハードルを下げましょう。


ということで、とりあえず単音からコピーしていきましょう。

もちろんこれでもまだまだハードルは高く、いわゆる音感のない人というのはこの単音でも結構苦労します。


で、ここ結構重要なんですが…


僕も最初は苦労しました。


ってことはですよ。

最近はそこまで苦労はしてないんです。

やっぱりね、継続して続けていけば耳が良くなるんでしょうね。

最初は一小節に30分かかろうが一時間かかろうがいいんです。

毎日コツコツと続けてみましょう。


んで、ジャズの理論に知識がある方ならば、コードからある程度の音の正解を導きだすこともできます。

「なんかわかんないけど、アルペジオで音が上がってるなー」と思ってコードを見るとC7とかいてある。

「あっ、じゃあもしかしてこのアルペジオは3度から始まってミ・ソ・bシ・レかな?」ってな具合で補助的に使えます。


でもこれでもまだ慣れていない人にはハードルが高いですよね?

もっとハードルを下げていきましょう。

楽器は使わずに聴いた音を歌いましょう。


聞いた音を正確に歌えるようになれば、あとはそれをゆっくり歌うなどして、楽器に落とし込んでいけばいいんです。

しかも、歌えるようになるということはその時点でアーテュキレーションやリズムの習得はほとんどできているのです。

あとはそれを楽器で表現するだけ!という前段階まで来ているのです。

もう一つ良いことに、この方法だと歌うだけなので楽器を必要とせず、いつでも出来ちゃいます😃


それと、コピーする範囲でもハードルの高さというのは変えることができます。


最初から全部コピーするのはかなりハードルが高いので、まずはテーマから始めてみましょう。

テーマだけでも好きなミュージシャンと同じように演奏できるようになれば、相当カッコいい演奏ができます。


もしくは、気に入ったフレーズ一箇所だけをコピーするのも良いです。

そうやって、どんどんハードルを下げる事も時には必要です。

大切なのはまずは自分の決めたハードルを飛んで見ることなんです。


継続は力なり

ことコピーにいたっては継続は力なり、としか言えません。

ただし「100%」確実に演奏スキルをあげる方法でもあります。

「こんな練習方法を試してみたけど効果がいまいち…」みたいな経験をした人も多いと思います。

ですがコピーだけは確実にスキルを上げてくれます。

億劫な人は前述の通り、ハードルをグッと下げましょう。

んで、慣れてきたら少しずつハードルを上げていけばいいんです。

気づいた時には最初よりグンと高くなったハードルも楽々跳べるようになっているはずです。

ただし、よくある間違いとして「あんなに頑張ってコピーしたフレーズがライブやセッションで一つも出てこなかったー!」といってショックに陥ることです。


これね、悔しがる必要なんて全然ないんです。


思ったフレーズが一つも出なかったとしても、必死にコピーしたことって体の中に染み付いていて、それが演奏に必ず反映されるんですよ。


僕が毎日スコットハミルトンをコピーしていたときなんて、全然彼のフレーズなんて使ってないのに「スコットハミルトン好きそうやねー」って言われたことがあります笑


必ずコピーした事ってどっかには反映されるので、焦らずにゆっくり頑張って行ってください😉


また、コピーの事に関しては全然書き足らないことが多いので、またいずれ何らかの形で伝えていきます。 この記事が面白い!と思ったら拡散していただけると嬉しいです!


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佐藤大地

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