アドリブに理論って必要?
- サックス奏者 佐藤大地
- 2021年12月6日
- 読了時間: 5分
アドリブに理論が必要かどうかがしばしば議論されます。
議論されるということは、アドリブに理論が必要だという人と、いやアドリブなんて理論を知らずともやれるよ!っていう二種類の考えの人がいるということです。
で、僕の今まで見てきた感じでは理論は必要だ!といっている人はまぁ大体ジャズらしい演奏ができてます。
逆に理論なんて必要ないよ!っていう人でジャズらしい演奏をしている人ってあんまりいないんですよね。
これなんでそうなるのかっていうと、完全に僕の邪推で申し訳ないんですけど、理論いらない派の人って「面倒くさがり」な人が多いんじゃないかと思います。
根拠をあげていきますね。
本来ならば”ある程度”のジャズの習得には理論なんていらないと僕も思います。
なぜなら先人たちが多くの演奏を残してくれているので、それをコピーしていけばどのコードに対してどういう音が頻繁に使われているかとか、コードに対して全然違う音を演奏している…なるほど代理で別のコードを当てはめているんだろうな、とかっていうのが聞いてわかるはずなんです。
ましてやコードの構成音なんかも教わらなくても聞けばすぐわかるんですよ。
……いやいや聞いただけでそんなんわかるとか天才ですやん…
って思ったそこのあなた。
あなたは理論を勉強しましょう笑
つまりですね、ジャズの演奏を一度聞いただけで、瞬時にすべてのパートを楽譜に起こせるぐらい耳がよくて、さらに膨大な量の過去の先人たちが残してきた演奏を聞き、覚えてるような天才には理論なんて必要がないと思います。
僕には絶対無理です笑
ということは、理論が必要ないって言っている人でジャズらしい演奏ができてない人というのは「勉強したくないけどアドリブがしたい人」つまり面倒くさがりなんじゃないかと僕なんかは思ってしまうわけなんです。
中には、理論全く勉強してなくてジャズっぽくない演奏は駄目なのか!それも個性だろ!って思っている人もいるかも知れません。
ですが、ジャズを人とセッションする場合、ある程度の「ジャズ語」はしゃべれないといけません。
このジャズ語というのはジャズらしい演奏を言い換えたものです。
ジャズ語が話せないというのは、例えるなら英会話スクールでみんなが英語でディスカッションしているのに、一人で永遠関西弁を話しているようなもんです。
あと、確かに一人で楽器を演奏することのみを楽しさとするならそれでも全然いいと思います。
ただし、ジャズを演奏するのが楽しいという人で理論を勉強していない人はもったいないです。
なぜなら”今”が楽しさの頂点になってしまっているからです。
これ以上さらに「楽しい!」と感じる要素を自ら捨ててしまっているわけなんですよね。
所詮、ジャズの理論なんてほとんど後付なんですよ。
大体が演奏が先にあって、それらをわかりやすく人に伝えるために理論というものが生まれるんです。
理論というものは、楽譜と同じように誰かに伝えたり後世に残したりするためのものなんです。
ですが、必ず正しいことを伝えてくれるし、より楽しむ要素が増えるので僕と同じく天才じゃない人はぜひ一度勉強をしてみるのをおすすめします。
めっちゃ気持ちはわかる
とはいえですよ。
めっちゃ面倒くさいとは僕も重々承知してます笑
確かに大変。
しかもどこから始めたらいいかもよくわかんないし。
youtubeとかにも確かに沢山理論を学べる動画もあります。
でも、やっぱりどれから見ていいかもわからない。
ものを教わるうえで、もっとも手っ取り早いのは「その筋の人に聞く」です。
一番確実に正確なことを教えてくれるのは「講師や先生」といったそれを生業としている人です。
でも、お金がかかるからヤダ!
そういう人が次に取れる選択肢は「アマチュアミュージシャン」です。
もちろんプロに聞いたほうがいいんだけども、プロの中にはそういったことを嫌がる人もいます。(もちろんアマチュアのかただって嫌がる人はいるかもしれませんのでそこは注意)
あとは本なんかもいいです。
わかりやすく書いてある本はいくらでもあると思います。
なんにせよ、まずは「触れやすいところから触れていく」ことが大事だと思います。
今まで面倒だと思ってたということは、そこに楽しさを見いだせてないからなんですよね。
なのでまずは触れてみる。
それも短期間では駄目です。
しばらく続けてみてください。
「いやー、ずっと勉強はしているんだけどもさっぱりだよー」っていう人は、自覚がないけど進歩している場合と、そもそも勉強方法が間違っている場合の2つがあります。
前者の場合は自分が勉強をし始めた頃を思い出してみてください。
少なくとも、何かしらの知識は自分は得れているということに気がつくはずです。
もしくは、なにかのデータ…例えば自分の演奏の録音とかを残しておいて、過去と今の自分を聴き比べてみるとわかりやすいかもしれません。
後者の場合は、それでも理論を勉強したいって人の場合はもう教室に通いましょう。
やっぱりその道のプロから教わるのが最も効率がいいし、早く上達できます。
勉強?遊び?
そもそも、ジャズの理論を学ぶのが面倒な人って、それが面白くないからっていう人が大半だと思います。
時間がなかったり、何から手をつけていいかわかんないって人もいると思うのですが(色々な状況の人がいるのはもちろん承知の上です)楽しくないっていう理由だけでやってない人は確実に損をしています。
理論を学ぶっていうと勉強のように思えるからなんですよね。
確かに勉強ってめんどくさいです。
なので、自分の気持を「勉強」から「遊び」にシフトしていきましょう。
これを覚えたら次のセッションではこんなことをやれるぞ!っていうふうに楽しめる目的なんかがあればいいともいます。
ジャズは学べば学ぶほど楽しくなっていくジャンルです。
気がつけばどっぷり沼にはまって抜け出せなくなるぐらい楽しいものです。
この記事を読んだ理論を勉強したことのないあなた!
これを読んだことをなにかのきっかけとして、今からでも理論を覚えていってみませんか?
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